「診断コンテンツがいいらしい」と聞いて作ろうとすると、たいてい最初の質問で手が止まります。何を聞けばいいのか、いくつ聞けばいいのか、結果に何を書けばいいのか。決めることが多すぎるように見えるからです。
私も同じところで止まりました。分岐を細かく作り込もうとして、結局1か月ほど公開できなかったことがあります。実際に動かしてみて分かったのは、診断は当てるためのものではない、ということでした。
この記事では、質問の数と並べ方、結果の文章の書き方、連絡先をいただく位置まで、手を動かす順番で書きます。
この記事でわかること
- 診断は判定ではなく、相手が自分の状況を整理する場だということ
- 質問は3〜5問でよく、結果は3通りから始めれば足りること
- 連絡先をいただくのは、結果を見せたあとが自然だということ
診断コンテンツは、何をするページなのか
診断コンテンツとは、いくつかの質問に答えると、その人の状況に合った答えが表示されるページのことです。性格診断のようなものを思い浮かべる方が多いのですが、集客に使う場合は目的が違います。
当てるためではなく、言葉にしてもらうため
集客で使う診断の役目は、相手の状態を正確に言い当てることではありません。相手が自分で選択肢を選ぶうちに、自分の状況を言葉にしていく。その過程そのものが目的です。
人は、人から説明されたことより、自分で選んだことのほうを信じます。だから診断の結果は、こちらが説得する文章ではなく、選んだ内容の確認になっているほうがうまくいきます。
診断が向いている場面、向かない場面
向いているのは、悩みの形がお客様ごとに違う商売です。予算、経験の有無、今のやり方によって答えが変わるものは、診断と相性がよいと感じています。
逆に、答えが一つしかない商品には向きません。質問しても分岐のしようがなく、ただの遠回りになってしまいます。その場合は、一枚の資料をそのままお渡しするほうが早いと思います。
「診断」と名乗らなくてもかまわない
診断という言葉が、業種によっては軽く見えることがあります。その場合は「3分でわかる◯◯チェック」「いまの状態の目安表」といった呼び方に変えてください。やっていることは同じです。
大事なのは名前ではなく、相手が質問に答えることで自分の状況を整理できる、という構造のほうです。呼び方は、お客様が普段使っている言葉に寄せるのが無難だと思います。
問い合わせフォームとの違い
問い合わせフォームは、話したいと決めた人のための入口です。診断は、話すかどうかをまだ決めていない人のための入口になります。
この違いは大きく、広告の行き先としてどちらを置くかで結果が変わります。クリックはあるのに問い合わせが来ないという状態については、広告を出しても効果がないのは、広告が悪いからではありませんに詳しく書きました。
質問の設計|3〜5問で足りる理由
診断づくりで一番迷うのが質問です。多く聞くほど精度が上がる気がしますが、答える側から見ると、質問は「面倒さ」としてたまっていきます。ここでは数と並べ方を決めます。
質問の数は3〜5問に収める
私は3〜5問で作っています。理由は単純で、結果の文章を分けるのに必要な情報がそれくらいで集まるからです。10問を超えると、途中で離れる方が増えていきます。
聞きたいことが増えたときは、質問を足すのではなく、結果を見たあとの会話に回してください。診断の質問は、相手を調べるためではなく、相手に考えてもらうために置きます。
質問の型を決めてから、中身を書く
白紙から質問を考えると手が止まります。先に型を決めて、そこに自社の言葉を入れていくほうが早く進みます。私が使っている型は次の3つです。
| 質問の型 | 聞く内容 | 結果での役割 |
|---|---|---|
| 立ち位置 | 業種、規模、ひとりか複数か | 誰に向けた話かを決める |
| これまで | 広告や集客を試した経験 | 結果を3通りに分ける |
| これから | 使える予算、増やしたい件数 | 具体的な目安を出す |
順番は、答えやすい質問から並べる
1問目に予算を聞くと、そこで手が止まります。お金の話は、答える側にとって一番重い質問だからです。最初は業種や立場のように、考えずに選べるものを置いてください。
人は一度答え始めると、途中でやめにくくなります。軽い質問から入って、後半に予算や件数といった具体的な話を置く。この並びにするだけで、最後まで答えてくださる方の数は変わってきます。
選択肢は3〜4つ、自由記入は使わない
選択肢が5つを超えると、選ぶこと自体が作業になります。3〜4つに絞り、どれにも当てはまらない方のために「まだ決めていない」を入れておくと進みやすくなります。
自由記入欄は、この段階では置かないほうがよいと考えています。書くのに時間がかかりますし、何を書けばいいか分からずに手が止まる原因になります。
結果の文章に書くこと、書かないこと
質問より難しいのが結果の文章です。ここで売り込むと、それまでの流れが一気に営業に見えてしまいます。何を書いて、何を書かないかをはっきり決めておきます。
最初の一文は、選んだ内容の言い直しにする
結果の冒頭は、こちらの主張ではなく、相手が選んだ内容を整理した文章から始めます。「月3万円ほどの予算で、広告を出した経験はあるが止めてしまった状態ですね」といった形です。
自分の状況が正確に書かれていると、人は次の一行を読みます。逆に、いきなり提案から入ると、その場で閉じられます。
数字の目安を一つ入れる
結果に数字が一つ入ると、読んだあとに残るものが変わります。「この条件なら、1件あたり3,000円前後を目安に考えます」といった形です。約束ではなく目安として書き、条件で変わることも添えておきます。
自社の場合にいくらでどれくらい集まりそうかは、広告費用対効果シミュレーションで5つ選ぶだけで試算できます。結果ページの数字をどう見せるかの参考にもなると思います。
結果の中で商品を売らない
結果の文章に価格表やお申し込みボタンを並べると、診断が集客の仕掛けだったことが露わになります。ここでは、次に何をすればよいかを1つだけ書くにとどめます。
売るのは、このあとのご案内でかまいません。診断の役目は、相手が自分の状況を把握して、続きを知りたいと思うところまでです。
連絡先をいただく位置と、置いたあとの運用
診断を作るときに最後まで迷うのが、連絡先をどこで聞くかです。結果を見せる前か、見せたあとか。ここで件数がはっきり変わります。
結果は先に見せて、続きを資料にする
私は、結果を先に画面に表示しています。連絡先をいただくのは、その下に「くわしい手順をまとめた資料をお送りします」と置く形です。
結果を見る前に入力を求めると、まだ価値が分かっていない状態でお願いすることになります。先に受け取ったものがあるから、人は連絡先を渡してくれます。
いただく項目は2つまで
お名前とメールアドレス。初回はこれで足りると考えています。電話番号や会社名は、ご本人が相談したいとおっしゃったあとで伺えば間に合います。
項目を減らすことに抵抗がある方もいますが、まだ話したことのない相手に多くを求めると、そこで止まります。フォームの前で人が止まる理由は、広告費が無駄になる本当の理由でも触れています。
そのあとに何が起きたか
2026年8月に集まった29件のうち、次のご案内にも申し込んでくださったのは23人で、割合にすると76.7%でした。数か月後には、そのなかから70万円のご契約が1件決まっています。
※ 2026年8月・歯科医院の院長向けの数値です。業種・地域・広告予算によって結果は変わり、同じ数字をお約束するものではありません。
ここで申し上げたいのは割合の高さではなく、順番の話です。結果を先に渡したから、次のご案内を読んでいただけた。診断はその順番を作るための道具だと考えています。
この記事のまとめ
診断コンテンツは、相手を分類する装置ではありません。質問に答えるうちに、相手が自分の状況を言葉にしていく。その場を用意するのが役目です。
- 質問は3〜5問、選択肢は3〜4つ。自由記入は置かない
- 結果の一文目は、相手が選んだ内容の言い直しから始める
- 連絡先は、結果を見せたあとに、資料と引き換えでいただく
- 分岐を作り込むより、3通りで公開して数を見るほうが早い
広告の行き先を販売のページから診断のページに変えることは、広告で買うものを、その場での購入からお客様の情報に変えるということです。
よくある質問
診断コンテンツはどんなツールで作れますか?
選択肢によって表示を切り替えられるフォームツールがあれば作れます。専用のシステムを入れなくても、分岐機能のあるフォームと3通りの結果ページで形になります。
結果のパターンは何通り用意すればいいですか?
3通りから始めることをおすすめしています。増やすのは、どの結果がよく出るかが分かってからで間に合います。最初から細かく分けると、書き上がる前に力尽きます。
診断の途中で離れてしまう人は減らせますか?
質問の数を減らす、1画面に1問だけ出す、残りの問数を表示する。この3つで変わることが多いと感じています。まずは何問目で離れているかを数えてみてください。
作るのにどれくらい時間がかかりますか?
質問5問と結果3通りであれば、文章だけなら数時間で書けます。私の場合、時間がかかったのは作り込みすぎた分岐の整理で、公開してから直すほうが早く進みました。
すでにある問い合わせフォームは残しておくべきですか?
残しておいてよいと思います。話すと決めている方の入口として役に立ちます。診断は、その手前にいる方のための別の入口として足す形になります。
広告費をいくら出すと、何件集まるのか
月にいくら出すと、何件のお客様情報が集まって、いつ費用を上回るのか。5つ選ぶだけで、その場で試算できます。登録は不要です。
結果をご覧になってから、小冊子『成果の出る広告の新常識』を受け取るかどうかお決めいただけます。
