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広告予算の決め方|1件あたりいくらまで出せるかの計算

広告予算の決め方|1件あたりいくらまで出せるかの計算

広告を始めようとして、最初に止まるのが金額です。月5万円なのか、20万円なのか。同業の方に聞いても答えはばらばらで、代理店に聞けば「まずは30万円から」と言われる。根拠が分からないまま金額を決めると、結果が出ても出ても、続けていいのか止めるべきかを判断できません。

私も最初は、出せそうな金額を感覚で決めていました。予算の決め方が変わったのは、「月にいくら使うか」を先に考えるのをやめて、「1件あたりいくらまで出せるか」から計算するようにしてからです。

この記事では、広告予算を売上から逆算して決める手順を書きます。使うのは引き算と割り算だけで、電卓があれば5分で出ます。

この記事でわかること

  • 予算を決める前に必要な3つの数字
  • 1件あたりの上限額を出す、引き算だけの計算
  • 買うものを変えると、上限の計算そのものが変わること
目次

広告予算は、感覚ではなく売上から逆算します

広告予算はどうやって決めればいいのか。先に月額を決めるのではなく、1件のご成約からいくら残るかを出し、そこから1件あたりに出せる上限を決めます。月の予算は、その上限に「今月ほしい件数」を掛けた結果として出てきます。順番が逆になると、金額の根拠が最後まで作れません。

「いくらまで出せるか」は感覚では決まりません

月10万円という金額は、それ自体では高くも安くもありません。1件決まって5万円しか残らない事業なら10万円は重いですし、1件で70万円が動く事業なら軽い金額です。同じ数字が、事業によってまったく違う意味を持ちます。

だから、他社の平均額を聞いても答えになりません。広告予算に相場はなく、あるのは自分の数字から出した上限だけです。まずはその上限を出すところから始めます。

予算を決める前に必要な3つの数字

必要な数字は3つです。ひとつ目は、1件のご成約でいくら売上が立つか。ふたつ目は、そこから原価や手間の費用を引いて、いくら手元に残るか。3つ目は、お問い合わせをいただいた方のうち、どのくらいの割合がご成約に至るかです。

3つ目は、記録がなければ最初は概算で構いません。10人お会いして2人決まっているなら2割、というくらいの粒度で足ります。使いながら精度を上げていけば大丈夫です。

月の総額より先に、1件あたりの上限を決めます

月の総額から決めると、「今月は5万円しか出せないから、5万円分の広告」という発想になります。これだと、その5万円が高いのか安いのかを判断できません。1件あたりの上限を先に決めておけば、実際にかかった単価と比べるだけで、続けるか止めるかを毎月自分で判断できます。

1件あたりいくらまで出せるかの計算

計算はどうやるのか。売上から費用を引いて手元に残る額を出し、そこに「広告に回してよい割合」を掛け、さらにご成約の割合を掛けます。引き算と掛け算だけで、1件のお問い合わせに出せる上限が出ます。

計算式は3段でできています

1段目は、1件のご成約で手元に残る額を出すこと。売上から原価と、その仕事にかかる人件費や外注費を引きます。2段目は、そのうち何割を広告に回してよいかを決めること。3段目は、お問い合わせ何件でご成約1件になるかを掛けることです。

3段目を忘れると、金額が大きくずれます。お問い合わせ5件で1件決まるなら、1件のご成約に出せる金額を5で割った額が、お問い合わせ1件の上限になります。

実際に数字を入れてみます

仮に、1件のご成約で30万円の売上が立ち、原価と手間で12万円かかるとします。手元に残るのは18万円です。このうち3割までを広告に回すと決めれば、1件のご成約に出せるのは54,000円になります。

項目 金額 計算
1件の売上 300,000円 —
原価・手間 120,000円 —
手元に残る額 180,000円 30万 − 12万
広告に回す割合 3割 自分で決める
ご成約1件の上限 54,000円 18万 × 0.3
お問い合わせ1件の上限 10,800円 54,000 ÷ 5件

お問い合わせ5件で1件決まる場合、1件のお問い合わせに出せるのは10,800円まで、ということになります。実際にかかった単価がこれを下回っていれば続ける、上回っていれば行き先か広告を見直す。判断の基準がひとつに決まります。

広告に回す割合は、何割にすればいいか

ここは事業によって変わるので、正解の数字はありません。私の考え方は、手元に残る額の2割から3割を上限にし、始めたばかりのうちは低めに置く、というものです。低く置いておけば、想定より単価が上がっても耐えられます。

反対に、続けてご依頼をいただける事業や、1人のお客様と長くお付き合いする事業では、割合を上げても回ります。この割合は、あなたが自分の事業に対してどれだけ確信を持っているかを、数字にしたものです。

「購入1件」で計算すると、予算が出せなくなります

ここまでの計算には、ひとつ前提があります。広告費に対して、お問い合わせが一定の割合で入ってくるという前提です。ところが、広告の行き先を販売ページにしていると、この前提が崩れます。上限は出せても、そこに届かないという状態が続きます。

販売ページに当てると、上限に届かなくなります

広告をクリックした人が、いきなり申し込みページに着く形にすると、その場で「買う」と決められる人しか残りません。決められなかった方は、興味がなかったのではなく、そのタイミングではなかっただけです。それでも、こちらには何も残らない。

この状態だと、1件のご成約にかかる広告費が跳ね上がります。計算上の上限が54,000円でも、実際には10万円かかってしまう。そして、その差がどこで生まれているのかが見えません。この構造は広告費が無駄になる本当の理由で詳しく書いています。

買うものを「お客様の情報」に変えると、計算が変わります

そこで、広告で買うものを変えます。その場での購入ではなく、お客様の情報、つまり連絡先を買う。行き先を販売ページから、資料の請求ページや簡単な診断ページに変えるということです。

連絡先が残っていれば、その日に決めなかった方にも、あとから追加の広告費なしでご案内できます。広告費は「その1回」ではなく、名簿を作るための費用になります。1件あたりの単価も、購入1件ではなく連絡先1件で数えられるようになるので、金額が小さくなり、少ない予算でも数字が読めるようになります。

連絡先1件の上限は、こう出します

さきほどの例で言えば、ご成約1件の上限は54,000円でした。連絡先を集めた方のうち、20人に1人がご成約になるとすれば、連絡先1件に出せるのは2,700円です。この金額なら、月3万円の予算でも10件強が集まる計算になります。

ご自身の数字を入れるとどうなるかは、広告費用対効果シミュレーションで、5つ選ぶだけで試算できます。

私の場合の数字と、月の予算の決め方

実際にいくらで連絡先が集まったのか。参考までに、私自身の数字を書いておきます。金額そのものより、こういう形で数えられるようになる、という点を見ていただければと思います。

88,956円で29件、1件あたり約3,100円

ある月のMeta広告費は88,956円で、そこから集まったお客様の情報は29件、1件あたりは約3,100円でした。資料を受け取った29人のうち23人、76.7%の方が、そのあとの案内にも申し込んでくださっています。数か月後には、そこから70万円の契約が1件決まりました。

※ 2026年8月・歯科医院の院長向けの数値です。業種・地域・広告予算によって結果は変わり、同じ数字をお約束するものではありません。

月の予算は「上限 × 件数」で決めます

1件あたりの単価が見えてくると、月の予算は掛け算で出せます。連絡先が1件3,100円で、今月30件ほしいなら、9万円台。20件でよければ6万円台です。ほしい件数から金額が決まるので、「なんとなく10万円」がなくなります。

予算とは、出せる金額のことではなく、ほしい件数を金額に置き換えたものです。最初の1か月は、この単価が分かっていません。ですから、初月は単価を知るための費用と考えて、上限の範囲で少なめに出す。2か月目以降、出てきた単価をもとに件数から逆算する。この順番だと、増やすときも減らすときも根拠を持って決められます。

最初の3か月は、判断のための期間として見ます

広告は、配信しながら反応の良い相手を探していく仕組みです。数日で結論を出すには件数が足りません。私は3か月をひと区切りとして見ています。判断していい時期の考え方は広告を出しても効果がない理由のほうでも書きました。

この記事のまとめ

広告予算に相場はありません。決められるのは、自分の数字から出した上限だけです。

  • 1件のご成約で手元に残る額から、広告に回す割合を決める
  • ご成約の割合で割ると、お問い合わせ1件の上限が出る
  • 月の予算は、その上限に「ほしい件数」を掛けて決める
  • 初月は単価を知るための費用と考え、2か月目から逆算に切り替える

そして、その計算がいちばん安定するのは、広告で買うものをその場での購入からお客様の情報に変えたときです。

よくある質問

広告予算の相場はいくらですか?

相場という考え方は使わないほうがいいと思います。1件のご成約で手元に残る額が事業ごとに違うため、同じ10万円でも意味が変わります。自分の数字から上限を出してください。

まだ実績がなく、成約率が分かりません。どうすればいいですか?

概算で構いません。これまでお会いした方のうち何人が決まったか、思い出せる範囲で割合を出せば十分です。配信しながら、実際の数字に置き換えていけば精度が上がります。

月3万円でも意味はありますか?

行き先が連絡先を受け取る形になっていれば、意味はあります。購入を目指す形だと件数が少なすぎて判断できませんが、連絡先であれば単価が下がるため、数字が読める件数に届きやすくなります。

広告に回す割合は何割が適切ですか?

私は手元に残る額の2〜3割を上限にしています。始めたばかりのうちは低めに置くほうが、単価が想定より上がったときに耐えられます。

予算を増やせば、件数もそのまま増えますか?

ある範囲までは比例して増えますが、どこかで単価が上がり始めます。単価を毎月記録しておくと、増やしていい水準がご自身で見えるようになります。

広告費をいくら出すと、何件集まるのか

月にいくら出すと、何件のお客様情報が集まって、いつ費用を上回るのか。5つ選ぶだけで、その場で試算できます。登録は不要です。

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この記事を書いた人

梅田 亮のアバター 梅田 亮 代表取締役社長

18歳でWeb業界に入り、今年で12年目。SEO、Web広告、サイト制作まで、これまで150社以上を支援してきました。歯科、内科、士業、飲食、ECなど業種は多岐にわたります。
自分の集客に悩んだ末、広告の目的を「売ること」から「お客様の情報をいただくこと」に変えたところ、広告費88,956円で29件の問い合わせを獲得した。(2026年8月時点)

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